ジュエリー作文コンテスト

11月11日 ジュエリーデー・11月22日 いい夫婦の日 共同特別企画 「いい夫婦 ジュエリー作文コンテスト 2016」 結果発表

「いい夫婦の日」をすすめる会と一般社団法人日本ジュエリー協会が協同で行う「いい夫婦 ジュエリー作文コンテスト2016」の受賞作品が決定致しました。

「いい夫婦 ジュエリー作文コンテスト」は、11月11日の「ジュエリーデー」、11月22日の「いい夫婦の日」に先立ち、夫婦の関係をあらためて見つめるきっかけになり、いい夫婦がたくさん増えることを願って、ジュエリーにまつわる夫婦やカップルの思い出を募集する作文コンテストです。
今年は、「子供からみた、普段は見せない母の思いが感じられる指輪に関するエピソード」や「ジュエリーとともに輝く妻の笑顔を大切に思う夫の気持ちが滲み出ている作品」など400文字以内と制限された条件のなかで、感動的な多くの作品が寄せられました。中でも、心がじんわりと温かくなる素晴らしい5作品を選出致しました。

(募集期間:8月5日~9月30日 応募総数:86件)

受賞者5名様には、一般社団法人日本ジュエリー協会よりジュエリー〈参考小売価格50,000円(税別)〉をプレゼント致します。

※写真はイメージです。

優秀作品5作品

眠っていた結婚指輪 30歳・女性

「なくしたのよ」と母は悪びれなく言った。私が物心ついた頃、結婚指輪をしない理由を聞いたのだ。「そんな大切なものなくしたの?」と言うと「いいのよ、指輪がなくてもまちがいなく妻ですから」なんて笑っていた。しかし、あれから二十年以上たった今、奇跡的に見つかったのだ。古い椅子の、破れた布の隙間にあったという。指のサイズは変わっていて、入らなくなっていた。だから母は、きっとつけないだろうと思った。しかし、母はわざわざ店でサイズを直し、それから指輪をつけ始めたのだ。私は驚いた。母は指輪を失くしたことを、気にもかけてもいなさそうだった。しかしよく考えてみると、古い椅子の布の中なんて、手を入れることがあるのだろうか。もしかすると日々の中で、さりげなく指輪を探し続けていたのではないだろうか。父は相変わらず、無頓着そうにテレビを見ている。しかし、茶碗を洗う母の薬指には、眠っていた何かが確かに復活していた。

二回目の婚約指輪 46歳・女性

私は夫から同じ婚約指輪を二回もらった。一回目は結婚前。一緒にお店に行き、予算内で選ぶように言われ、事務的に買ってもらった。ドラマのようなサプライズプレゼントに感激して涙というものではなかった。結婚後、指輪はタンスの肥やしと化していた。不妊治療を経て私は妊娠。待望の赤ちゃんを待ちわびていたが死産となってしまった。落胆した私は退院後、実家に戻っていた。自宅に帰る日、迎えにきた夫が差し出したのはタンスの肥やしとなっていた婚約指輪。「もう一度二人から始めよう。」そう言って私の薬指のはめた。これが二回目の婚約指輪。私は思わず涙ぐんだ。ドラマのサプライズプレゼントが二回目にしてあるなんて。私は夫と頑張ろうと心に決めた。その後に恵まれた赤ちゃんも今では反抗期真っ只中。今や友人の結婚式に出る機会もなく、また婚約指輪はタンスの肥やしとなりつつあるが、二回目の肥やしは数倍価値がある私の宝物となった。

素直になれない母の愚痴 29歳・男性

母はよく自分の婚約指輪が好きではないと言っていた。当時今でいうフリーターであった父が買うことができた精一杯の指輪は、誕生石であるルビーが嵌った刺々しいデザインのものであり、確かに当時20代半ばだった母に贈るにはセンスがいいとは言い難いものに見えた。その愚痴は何かの折にジュエリーボックスを開ける度に繰り返され、私が物心ついてからもう20年以上聞き続け、もはや定番となっていた。その20数年の間にフリーターから立身出世を果たした父は、いまや毎年のように婚約指輪の何倍もの額のジュエリーを母に贈る。もはや気に入らない石のガタついた古い指輪など身に着ける機会もないだろうに、いまだ母はジュエリーボックスの一番上の真ん中にしまわれたルビーの指輪を見ては「この指輪好きじゃないのよねぇ」とつぶやいている。

木漏れ日のように 56歳・男性

三年前、妻が脳梗塞で倒れた。幸いにも身体に麻痺の後遺症はなかったが、失語症。そして高次脳機能障害。そこから派生しての鬱病。オシャレにうるさかった妻が病後、格好に無頓着となるも、それも後遺症なのだから……と、私もなにも言わない。ところが最近になってピアスを付けるようになった。鈍感な私はそこに気がまわらない。市の障害福祉課の、妻を担当してくださっている女性職員が、さすが女性ならではの目線でいち早くそこに気づかれ、「以前よりも気持ちが前向きになってきた証です。表情も、ずっと明るくなりましたね」と言ってくださり、その言葉に妻の笑顔。とてもうれしそうな笑顔。うつむきがちだった妻の姿勢が、ほんの少しだけれど背すじが、ピンとのびたように見えた。小さなピアスの輝きがキラキラ揺れ、木漏れ日のように、妻の笑顔に映えた。

笑顔が一番輝くもの 26歳・男性

私はプレゼントを選ぶのが苦手だ。自分がつけないアクセサリーを選ぶときには、何を基準に選べばいいのか分からなくなる。そんな私が「婚約指輪」という一生に一度のものを選ぶときに、悩まないはずがない。年の瀬が間近に迫り、息も凍り付きそうに寒い夜、いくつ店を回っても、答えが出なかった。「ここで決まらなければ一旦帰ろう」と入った店で、私は相談した。「どんな指輪が一番いいのかわからないんです」と。すると店員の方は柔らかな笑顔でこう答えた。「一番というものはありません。お相手の、指輪をつけている時の笑顔が一番輝くものがいいと思いますよ」こんがらがっていた頭が、解きほぐされるような思いだった。「指輪をつけた相手の笑顔を、一生傍で見ていたいから」婚約指輪を渡すのである。それからは、不思議なほどスムーズに選ぶことができた。あれから一年、「妻」となった女性の笑顔は、左手の指輪と同じくらい眩しく輝いている。

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